四輪マグネシウムホイールの修理再塗装
四輪マグネシウムホイールの修理再塗装
■マグ再塗装について■
マグネシウムやステンレスはスチール、アルミと違い塗装との相性が非常に悪い特異な金属です。
車のボディーは全てスチール鉄板ですがホイールは「アルミ、マグ、ステン、鉄、クローム、ジュラルミン」など様々な材質が有ります。
それら各種金属の特性に応じた専用下処理が必要となり金属の特性を知らないホイール修理屋さんや鈑金塗装屋さんは車のボディー同様に一般的なガン吹き溶剤カラーで塗装して有るケースが有りますがマグの場合特に特別な剥離から下処理が必要な金属です。
マグはアルミ、鉄のように粘りが無い為、ちょっとした事ですぐに割れます。
マグホイールの利点は “軽量である” 事ですが「密着性・耐食性・褪色性・耐久性」が悪くさらに粘りが無いため割れやすい難点も有り
鋳造マグは近年の超軽量アルミ鍛造(FORGED)より重たいため鋳造マグの意味が無くなり四輪の鋳造マグホイールが近年無くなった理由です。
マグ鍛は超軽量アルミ鍛造(FORGED)よりさらに軽量ですのでかなり高額ですが現在も販売されています。
マグホイールは本来、F1やフォーミュラーカー使用で軽量かつ機能性重視が目的のため塗装の耐久性は二の次扱いです。
塗装の耐久性や外観性などを問わないレース専用の特異な素材のマグホイールを実用車で機能性重視から塗装外観を良い状態を維持するという事は現実的にマグは難しい素材です。
マグの再塗装はマグ専用の外注剥離して当社でマグネシウム専用の皮膜形成処理のラストプロテクターを静電付着させそれからベースにパウダーコートしてお化粧の溶剤ウレタンカラー塗装仕上げの手順となります。
※ベースのパウダーシルバーの場合肌が整っていて指定カラーが無い場合はお化粧の溶剤ウレタンカラー塗装は塗らずにパウダークリアーが塗れますので耐久性重視の観点からパウダーコートフィニッシュも可能となります。
出来るだけベストな下処理を施し、腐食発生を先延ばしにするためにマグ専用の下処理にマグ専用プライマーから化成処理してガスグラスプライマーやさらに拘りの陽極酸化処理など万全な下処理ををしたとしても実用車として
永い年月で劣化しないとは言い切れません、また保障も出来ませんのでその点はご理解の上お願いします。
アルミの再塗装と違いマグは特殊な塗装下地を要し工程が多くなりますのでアルミよりもコストが割高となりと納期もかかります。
マグ修理から再塗装の作業案内ブログ http://www.243ok.com/blog/category/598/
マグ専用剥離と素人剥離 http://www.243ok.com/blog/2015/05/22944/
マグのガリ傷もアルミ同様きちんとマグを肉盛り溶接してから再塗装をしていますのでパテ埋めなど行っていません。
※マグホイールはアルミホイールと違い特殊な剥離方から多くの下処理と塗装工程も増えますのでアルミの約倍ほど手間とコストの掛かる再塗装になります。
マグホイールの曲り修理から再塗装のご案内をいたします。
※ベースのパウダーシルバーから特別溶剤シルバーでお化粧塗装する必要が無い場合追加溶剤シルバー同額でパウダークリアーを塗れますのでパウダーコートフィニッシュが理想的です。
■マグホイールの曲り修理から再塗装の流れ(二輪・四輪)■
1・マグ剥離(外注依頼)~2・曲り、ガリ傷修理~3・本体丸ごと研磨~4・脱水脂(釜炊き)~5・化成処理(釜炊き)~6・マグハイブリッドプライマー(釜炊き)~7・パウダーコート(釜炊き)~8・パウダー肌サイディング~
9・陥没埋め+サフ塗装(釜炊き)~10・サフサイディング~11・溶剤塗装(釜炊き)~12・トップコート(釜炊き)~13・バフ磨き完成!
※剥離から完成までの釜炊きだけで最低7回を要します。
■マグホイールの塗装剥離の注意(二輪・四輪)■
市販の剥離を使えばマグ表面の一部が溶けてヒョウ柄模様に腐食陥没して穴だらけの凸凹肌になり終いにはマグが溶けて形も無くなり骸骨になります。
※市販の剥離剤によるユーザー剥離は絶対NGです。
ユーザー剥離による過去の事例
http://www.243ok.com/blog/2015/05/22944/