ダイヤモンドカット・切削カットポリッシュ
切削式ダイヤモンドカットdiamond cut
ミラーポリッシュ研磨は表面磨き込み(ツル肌光沢仕上げ)に対してダイヤモンドカットは表面削り出し(切削ライン光沢仕上げ)となりポリッシュ表現でも全く違う表面加工です。
虹色に輝くヘアーラインを出すためにワンオフ小ロットに対応した切削法が
コンピューターダイヤモンドカット修理です。
新品量産式の切削ポリッシュ(ダイヤモンドカット)工法はアルミ無垢の状態から一旦丸ごとカラー塗装した後、凸のデザイン天面のみを削り一皮剥剥いた切削仕上げとなります。凸のデザイン天面をスライスカットしますので、先に塗った凹のカラーをそのまま残す方法です。
ダイヤモンドカットは本来、量生産向きの加工のため安い新品ホイールなら1本5.000円ほどから販売されていますが、新品が安いホイールとは言え、修理から同じ表現のダイヤモンドカットで一品物をダイヤモンドカットする場合、1本づつ デザイン構造をPCで3次元プログラミングしてからのカット工法となる超ハイテクな修理となるためポリッシュ修理では一番コストのかかる修理でも有ります。そのため廉価品は新品よりリペアー代が高くなる事も少なくありません。
各構造別による修理からのダイヤモンドカット
※1・・ダイヤモンドカットは傷やシミの大小に関係なく1Psは本体丸ごと、2Psはリムやディスクなどパーツ別に全てダイヤモンドカット全面やり直しとなります。
※2・・BBFバフポリッシュやバレル研磨など鏡面ツル肌仕上げの磨きホイールへへのオンクリアーは任意となりますが、ダイヤモンドカットは切削ラインの虹色表現のため虹色ラインを抑え保護するためにオンクリアーは必須となります。
※3・・キャップや付属パーツはダイヤモンドカットはできません。※アルミ製の場合はスーパーポリッシュバレル研磨で対応いたします。
※4・・1Ps本体全面カットや2Ps・3Psのリムのみ又はディスクのみのカットでも1個づつの3Dプログラミングの手間を要しますのでサイズ、面積による算出となります。
ダイヤモンドカット修理の作業の流れ・・・
①・曲り、ガリ傷修理~②・熔接研磨形成~③・部分又は全面カラー塗装~
④・カラー塗装クリアーコート~⑤ダイヤモンドカット~⑥クリアーコート丸塗り
ダイヤモンドカットの特性、留意点、加工不可なモノについて
ダイヤモンドカット工法は表面部を磨くのではなくデザイン面をPC旋盤のバイトで切り込み一皮カットしてそのカットラインが虹色のヘアーライン表現となります。
その繊細な虹色ヘアーラインが消えないように抑え保護するためにダイヤモンドカットはオンクリアーが必須です。
磨きでは無く、カット工法ですので厳密に言えばオリジナルの肉厚が多少失われます。そのため同じホイールの修理を複数回カットすれば肉厚が薄くなりますので修理回数に限度が有ります。
1・表面削り出し面は平滑なディスク構造のみとなり、丸みを帯びたディスクにはダイヤモンドカット出来ません。
2・共振歪み・横振れ縦振れの有るモノは均等にカット出来ませんので加工不可となります。
3・深リムや旧RSリムまたRSリムに類似する旧式のOZ(AMG・フッツーラ)などの3Ps1枚型の肉薄リムは肉厚確保や強度確保の面からダイヤモンドカットカットは不可となります。
4・純正ホイールや他1Psは基本的にほとんど対応可能です。
5・2Psホイールの場合はリム、ディスクが分解可能な事と元々の肉厚が有るモノに限ります。
6・ダイヤモンドカットしてある代表的な2PsホイールのBBS-LM、スーパーRS、RS-GTなど肉厚が有るモノは1~2回程度ならダイヤモンドカットも可能ですが、それ以上の複数回のダイヤモンドカットは肉厚損失と強度低下のリスクを伴いますので修理回数には限界があります。
7・2Ps溶接ハメ殺しのホイールはリム、ディスクが単体にならないため構造デザインにより加工不可なモノが多くなります。
ダイヤモンドカットに対してBBFバフポリッシュやバレル3次元研磨などの磨き込みホイールは人の手による量産向きでない加工のためコストが掛かかるため新品価格はポリッシュ磨き仕上げの方が断然高くなりますが、修理の時は再研磨で対応できるため修理コストは断然安くなります。
「鏡面ポリッシュ仕上げ」と「ダイヤモンドカット」の修理とでは元が高い「鏡面ポリッシュ」の方が修理代が安くなり、元が安い「ダイヤモンドカット」方が修理代が高ってしまます。つまり新品価格と修理価格が逆転してしまいます。
粉体塗装(パウダーコート)&溶剤カラー塗り直しからのダイヤモンドカットによるリフレッシュ
塗装剥離+ブラスト研磨の素地無垢の状態からの作業となります。
ダイヤモンドカット修理例
新品同様に仕上がります。