仕上げ実績・ブログ
2015.08.29
WORKグノーシス19インチ2Psハメ殺しのバレル研磨溶剤ゴールドポリッシュ
WORKさんお得意のダミーボルト付2Ps溶接ハメ殺し全面バレル研磨からのゴールドポリッシュです。
2Psハメ殺しの単品修理の場合は新品と同じ表面処理が全て出来ません。また修理出来る範囲も限られ新品同様を望まれる場合は構造上不可能と思ってください。そんな不親切で難儀な構造のためカスタム加工にしても施工内容が極一部に限られます。
今回のオーナーもピアスボルトが付いているため分解可能な2Psと思い込みリムとディスクのパーツ別加工を希望され、それが出来ない2Psハメ殺しと初めて知った良く有るパターンですが、施工する側もガッカリします。
2.3Psホイールの構造を良く理解して頂くために2.3Psハメ殺しの留意点など詳しくご案内いたしますので最後まで目を通して参考にしてください。
WORKグノーシス19インチ2Psハメ殺しのバレル2次元研磨からの溶剤ゴールドポリッシュ
千葉県のお客様・・・深リムで見た目はかっこのいい黒く後塗りされたグノーシスです。
後塗りなどはどうでもいいですが、2Ps溶接ハメ殺しのためリムの全面磨きすら出来ず難儀で厄介極まりないホイールです。見た目だけで買うと後で後悔しますヨ!。
ホイール裏を確認すれば分解可能な2Psか溶接されている2Psモドキかは溶接ビートで判断出来ます。お化粧のダミーボルトも解るはずです。
こちらは別メーカーモデルでボルトへのナットは付いていませんがホイール側にボルトのメスねじを切って有る分解可能な2Psです。
ハメ殺しの判断方はディスク裏とリム付け根に溶接ビート痕が無ければ2Psハメ殺しでは有りません。
リムからディスクまで本体丸ごと剥離
※ディスクをブラスト研磨すればリムまでブラスト砂が当たり磨けないリムを痛めますのでハメ殺しはブラスト研磨も出来ませんので手でひたすら研磨するしか方が無く徹底的にに厄介なホイールです。
ダミーボルトを外してディスクの塗装を剥離した状態ですが、この状態のままでリム全体を磨ける訳が無い理由がお判りかと思います。
リムのバフ磨きが出来ませんのでディスク研磨の際、リムに研磨傷が入らぬようにリムをマスキングしてからディスクだけアクション研磨をしますがリムの縦柱が邪魔になってこれもまた面倒です。
リムを養生してディスク天面のバフ磨き
バフ磨き出来ないリムは手を付けず本体丸ごとのバレル研磨してフル磨きが完成です。
2Ps本体は合金プレスのアルマイトですのでアルマイトは塗装の密着が悪いため半端に塗装が被らないようにインナーリムから側面リムをマスキングします。
デザイン天面(フェイス)のみバレル研磨光沢を生かした溶剤でのゴールドキャンディーポリッシュになります。
密着性や強度面でパウダーのキャンディーゴールドの方が良かったのですがこの色合いはパウダーコートでは表現できませんのでゴールドの色味や見た目重視で溶剤でのキャンディーゴールドになりました。
インナーリムから側面リムはあえて塗装を塗らずアルマイト肌残しです。
バレル研磨に必須の下処理となるBBFバフ磨きは出来ませんでしたがリムに大きな損傷が無かったため難しい2Psハメ殺しでもリムの研磨が可能となりました。
2Psハメ殺しの限られた施工制限の中でバレル研磨によるゴールドポリッシュで何とか上手くいったと思います。
・・2Psハメ殺しについて・・
リムは光輝アルマイトのWORKグノーシス2Psハメ殺しです。当然リムの光輝アルマイトは当然不可ですがバフ全面磨きすら出来ず、ディスクのダイヤモンドカットも出来ません。
WORKの人気モデル「シュヴァーツ、マイスター(一部)、ヴァリアンツァ、復刻版エクイップ・seeker・その他」ダミーボルト付きとボルト無しの2Ps溶接ハメ殺しです。
これらリムは皆合金プレスの光輝アルマイトでディスクが「クロームメッキ・ダイヤモンドカット」など新品と同じ表面処理は分解出来ないためリムもディスクもオリジナル同様の修理など全て不可能です。
分解可能な2.3Ps合金プレスリムの化研光輝アルマイト
http://243ok.co.jp/blog/category/492/
※2Psハメ殺しの曲り、ガリ傷修理は治せても新品オリジナル同等の「表面処理が出来ない、リム磨きが完全に出来ない、カスタムが出来ない」・・わざと溶接して修理出来ない様に造っているとしか思えませんが・・それも販売促進戦略でしょうけどショップ店員さんもあまり知らないようです。
安物の使い捨てホイールでは有りませんのデザインだけで判断せずメーカーのモデル構造もしっかり理解するのも大切かと思います。
【2Psハメ殺しの施工不可な物】
1・リム光輝アルマイト(ディスクが付いた状態でのリム加工は不可)
2・ディスククロームメッキ(リムが付い状態でのディスク加工は不可)
3・リムかディスクどちらかがクロームの場合クロームでない方がクローム剥離により損傷するため一方だけのクローム剥離不可
4・スパッタリングメッキ(1Psホイールや1パーツ個別加工のみの為不可)
5・ディスクダイヤモンドカット(リムにバイト刃が干渉してリムを傷つけるため不可)
6・リム全面バフ磨き(ディスクに干渉しない箇所までの磨きなら可能ですが磨き筋境目が出ます。)
7・リム全面ブラッシュド(ディスクに干渉しない箇所までのブラッシュドは可能ですがブラッシュドが当たらない箇所が出ます。)
8・その他特殊な加工は全て不可
※分解可能な2.3Psはリムとディスク個別加工が可能なため上記8項目全て可能です。
一体型1Psは1個のパーツですのでリムとディスクの個別加工が出来ます。
【2Psハメ殺しの施工可能な場合と留意点】
1・リムからディスクまで溶剤又はパウダーコートのカラー丸塗り
※注):リムとディスクの境目重なり部の隙間から発砲する場合が有ります。
2・リムからディスクまでバレル研摩による丸塗り磨き
※注):ディスクがクロームの場合クローム剥離が出来ませんのでクロームからのバレル研摩は出来ません。
3・リムまたはディスクのマスキングによるパーツ別カラー塗装
※注):リムとディスクの?ぎ目重なり面の奥へは塗装が完全に載りません。
4・リムをガード出来る構造の場合ディスクへの天面2次元BBFバフ研磨や2次元ブラッシュドは一部可能
※注):3次元BBFバフ研磨や3次元ブラッシュドはリムに干渉するため不可
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