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仕上げ実績・ブログ

2011.12.27

テクノマグネシュームのガリ傷、割れ修理から再塗装

テクマグホイールはコアな根強いファンが多いため修理依頼も多く頂いています。



今回10本一気にオーダー頂きましたが、ガリ傷有りの塗装の剥げ劣化有りのさらにクッラク1本有りで、とどめはアライメント穴埋めなどやや手間のかかったマグホイールの修理から再塗装リフレッシュ!



マグホイールのガリ傷や割れ修理はアルミと違い難し上にさらに塗装となれば特別な下処理を要します。





テクノマグネシオの修理から再塗装

 

ガリ傷と塗装の浮き剥げです。

10本ともみな同じような劣化状態でさらにクッラク有りのおまけ付きです。





 

ガリ傷や塗装剥げは見た目外観性の問題ですが、クラックは使用に影響しますのでまずはクッラクを直さないと10本が先に進みません。

修理箇所の塗装を剥いで開先を取って溶接準備です。





 

マグはアルミのように溶接が簡単ではありません。くっつきが悪くしかも周りがすぐに溶けてしまいますので騙し騙しやや大きめな溶接をします。

溶接が難しい上に溶接棒1本対比で言えばアルミ溶接棒の30倍以上するくそ高い材料代ですので無駄の無いように溶接したいところですが・・・





 

マグ溶接部の研磨形成後、一旦タイヤを組んでエアー漏れチェックします。

マグはピンホールが出やすいため僅かなピンホールでもエアー漏れを起こしてしまいます。 マグでも不細工な溶接団子は残しません。

テクマグは素材がいいですのでピンホールは比較的出にくいお利口なホイールです。





 

リムガリ傷も勿論”マグ溶接肉盛りします。

マグだろうが、スチールだろうが、リム端しへのパテ埋め修理はしません。 





 

肉盛り研磨形成のリムです。肉盛りから形成研磨は完璧です。

マグは全て塗装仕上げですので、溶接の材料コストの高さとそれよりも溶接の難しさからパテ埋め修理一般的です。







 

マグの全面剥離の場合自前では安易に剥離できませんので剥離の専門工場に依頼しますがそれが結構な料金と納期がかかります。

外注剥離代が高いと言う理由だけではなく全面剥離せずマグ本来の下処理を生かす方法もあります。

上写真のようにテクマグは特殊な下処理(緑色の箇所)をしています。

なるべくその緑色の下処理を生かし消さないように手でゴシゴシと上塗装を剥いでパウダーコートした方が安心でお安く上がります。

外注依頼してベロット丸剥離した方が簡単ですがマグ剥離に関して言えば何でも感でも剥げばよってモノでは無く商品の劣化状態やメーカーモデルにより判断しています。





 

ホール穴付近のアライメント穴塞ぎのためにマグ溶接埋めです。

削るのが大変です。

これもパテで対処できますが、180℃以上の温度でパウダーコートをする訳ですのでパテでは塗装完成後にどうしても陥没やパテあとの波が見えてしまいます。





 

リム修理して研磨したリム面やその他マグの地肌が出ている箇所は脱脂、洗浄後してマグ専用の皮膜形成処理の化成処理をしてプロテクターを静電付着させます。

アルミではこの工程やパウダー皮膜の必要がありませんのでマグは塗装にも手間暇かかります。 マグは修理も塗装もホントめんどくさいです。





 

パウダーコート(ベースとなる色がグレー)してマグの素材をがっちりガード皮膜します。 パウダーはあくまでも素材を抑える保護膜の役目です。





 

パウダーコートの上へアクリルウレタンカラー仕上げのために下サフを塗りツル肌平滑面を出します。 これからお化粧の段階です。





 

明るめのウレタン溶剤シルバー塗装で表裏丸ごとお化粧塗装してクリアートップコートして10本完成です。



 

裏、側面も満遍なく塗ってます。





 

アライメント穴塞ぎ溶接箇所付近です。

場所的に形成は全てゴットハンド形成です。





 

オリジナルよりやや明るめのシルバーメタ仕上げとなります。





 

テクマグ軍団!

他4本は年明けからスタートします。



一概にマグホイールといってもマグ合金比率がメーカーにより全て違います。

欠けやガリ傷はどんなマグでもほとんど修理可能ですが、割れ、クラックは素材により旨く溶接できる場合とできない場合もあります。



■マグホイールについて■

実用金属中マグの比重はアルミの2/3、鉄の1/4にあたります。

溶接が難しくまた、切削加工などグラインダー等で出た切粉が自然発火することもあります。

研摩粉などきちんと、廃棄しないと水に湿ると水素を発生して水素は可燃性のため空気と混合して自然発火を起こします。




マグホイールはアルミホイールに比べると加工が難しくさらに材料が高いため、高価になるほか、デザイン的な自由度も限られ量産に向いてないため単価も高くあまり一般的ではありません。

今ではBBSやVOLKのTE37に代表される鋳造マグより軽い超軽量鍛造アルミが主流となりマグホイールの影が薄くなっています。



■マグホイールのリフレッシュ、塗装について■

アルミポリッシュのような素地表現が出来ませんので全てカラー塗装ホイールとなります。もちろんクロームメッキやアルマイトメッキも不可となります。



修理、リペアーなどは高価な溶接棒のコスト面や曲り修理なども柔軟性が無い素材のため難しい修理となるためアルミ修理の5~6割増しとなります。



二輪ホイールも高価なマグタンホイールが多数ありますが、二輪、四輪問わずマグホイールの修理、リフレッシュをお受けしています。ただしアルミと違いマグ修理には加工修理限界がありますので、まずはお問い合わせください。



年末年始のお知らせ

12月30日~1月5日までお休みとなります。

29日は午前中まで仕事して昼から大掃除です。





(有)オートサービス西HPはこちら



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