仕上げ実績・ブログ
2011.07.05
VOLK TE37 パウダーコートからハイパー塗装(DBK)
神奈川県のお客様・・すり傷程度で曲りも無く程度良好のウレタンホワイトとアルマイトブロンズのそれぞれ表面処理は全く違うTE37です。
ホワイトカラーの塗装式は剥離剤やブラスターで塗装剥離できますが、アルマイトブロンズはメッキのため剥離剤やブラスターでは剥離でできませんので特殊な方法でメッキ剥離します。 電解硬質クロームメッキ以外は自社で剥離可能です。
電解硬質クロームメッキは電気分解式のためクローム工場へお願いしています。
塗装&メッキ剥離についてはこちら
塗装&ブロンズメッキ剥離後、研磨、洗浄、脱脂して通常パウダーコートとなりますが、バレル研磨機を完備していますので、最終研磨にバレル荒研磨までしています。
ハイパーのベースコートとなるグロス(艶有り)パウダーコートです。
ハイパー塗装はベースを透かしながら銀箔を添付するレイヤー式の塗装のためベースとなるブラックの肌艶、レべリングでハイパー塗装の仕上がりが決まります。
粉状のパウダーが溶け込んで固まるタイミング180℃前後で40分ほど焼いて
パウダーがアルミに均等に溶け込んで下地はカッチカチの頑丈な下地となります。
塗装膜と言うより樹脂がへばりついた感じです。
ハイパー塗装の前に自然冷却します
グロス(艶有り)パウダーコートの完成です。
パウダーコートのブラック艶有り仕上げならここで完成ですが、これから黒を透かしながらのハイパー塗装です。
1・アンダーコート 2・ハイパー銀箔塗装 3・クリアー塗装のあと3工程の塗装となりますがここからは溶剤系のため60℃前後の3工程全て焼く付け塗装となります。
付属するパーツもホイールとは別に同じ工程で塗装します。
※プラ樹脂製のキャップパーツなど高温で焼いてしまうと素材が反ったり一部溶けてしまう恐れがあるためパウダーコートは不可のため低温焼く付けの溶剤系ウレタンでのベースコートとなります。
※キャップは溶剤ブラックで奥の丸いモノ4個は金属製でしたのでパウダーコートしてあります。
ホイールハイパー塗装(DBK)です。
付属するパーツのハイパー塗装(DBK)です。
イメージする色合い(DBKの濃淡)は全く同じ工程で濃淡、濃度を合わしてもホイールの構造、デザインにより色合いが違って見えます。
カラー塗装の場合はカラーで素材が覆われますので構造、デザインほとんど影響されませんがハイパー塗装はベースを透かしながら銀箔を載せて透かしていきますので平べったいモノと丸みを帯びたモノでも光の反射率が違いまた明るい所と暗い所でも濃淡が違って見えます。
そのため違う構造デザインのモノを提出されて「これを見本に濃淡を合わせてください。」と言われましても構造、デザインが違えば全く同じ様にはなりにくいです。
光の反射の加減で濃淡が違って見えるのもハイパー塗装の特徴でもあります。
注)パウダーコートのベースについて
アルミ無垢素材の上面にベースとなる頑丈なパウダーコートをする事により溶剤系のサフ下地より格段に密着性は向上します。しかしパウダーの下地となる土台が頑丈ても、パウダーの上面へハイパー塗装やスパッタリングメッキで新たな塗装を被せたモノは上面塗装の特性となり、塗膜の硬さ、耐久性や退色性は最終塗装の特性に依存されますので下地にパウダーコートしたからと言って塗装剥げや塗装割れが起きにくいと言う意味では有りませんので勘違いの無いようにお願いします。
パウダー塗装についてはこちら
スーパーミラーポリッシュ・BBF鏡面研磨・ハイパー塗装・ウレタンカラー塗装・粉体パウダー塗装など、磨きや塗装が出来ても、基本・土台となる確実な修理、修正が出来てそれら、お化粧が生きてきます。
見た目だけ綺麗にしても意味がありません!!
(有)オートサービス西