仕上げ実績・ブログ
2014.01.09
ポルシェ純正17インチ/マグホイールの再塗装
新年最初のブログはポルシェ純正マグホイールへの再塗装を紹介します。
丸塗りのシルバーメタ仕上げは何て事無いように思えますが、マグホイールへの再塗装はアルミと違い剥離から下処理まで特殊で煩雑な作業になりますので納期と料金がそれなりにかかります。
今回はマグ特有の「塗装縮み、塗装剥げ、塗装浮き」など剥離からのマグ再塗装ついてご案内いたします。
ポルシェ純正マグホイールのパウダーコートベースによる再塗装
福岡県のお客様・・・マグ特有の現象塗装浮き縮み現象が出てきています。
マグは鉄やアルミのように溶液剥離剤やブラスト剥離は絶対厳禁のためマグ専門業者へ剥離依頼します。※3回ほど色んな塗装を上から重ねて有りましたので剥離に時間が掛かったようです。これで数グラムは軽くなったかも・・・・
自然現象のマグ肌縮みが塗装縮みの原因です。
塗装で保護されていても鋳造マグは素地から傷んできますので鉄やアルミと同様の下処理しても素地から湧いてきますので特殊な下処理を要します。
剥離してから腐食削除の研磨をしますが素材奥まで浸透した腐食は完全には削除できません。
アルミには無い工程の化成処理からマグ専用の焼き付けプライマーで腐食部を塞ぎます。
マグ専用の下処理ベースとなるパウダーコートをインナーリムから側面リムまで本体丸塗りしてマグ肌をがっちりガードします。
パウダーコート焼き付け後、多少残るマグ肌陥没部はパテやサフで埋めてから指定カラーの溶剤シルバーで最終のお化粧塗装に入ります。
キャップが金属製の場合はパウダーコートをベースにしますが今回はあえて溶剤ベースにて塗装します。その理由は浅い凹文字が入ったデザインのキャップなど塗膜が厚いパウダーコートでは文字が埋もれてエッジが潰れてしまうためシャープ輪郭を出すために薄めの溶剤で凹文字を表現するためです。
機能性重視のマグとは言え見た目ビジュアルも重要ですのでパウダーシルバーフィニッシュでは無く調色した溶剤シルバーにてお化粧塗装して完成です。
インナーリムや側面リムはパウダーシルバー肌残しです。
マグに対する出来る限りの万全な下処理はしましたが、マグ特有の経年劣化がまた再発しないとは言い切れないのが、鋳造マグの大きな壁、課題でも有ります。
■マグホイール再塗装の長~~い道のり■
1・マグ剥離(外注依頼)~2・曲り、ガリ傷修理~3・本体丸ごと研磨~4・脱水脂(釜炊き)~5・化成処理(釜炊き)~6・マグプライマー(釜炊き)~7・パウダーコート(釜炊き)~8・パウダー肌サイディング~9・陥没埋め+サフ塗装(釜炊き)~10・サフサイディング~11・溶剤塗装(釜炊き)~12・トップコート(釜炊き)~13・バフ磨きして完成!剥離から完成まで釜炊きだけで最低7回を要します。
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