仕上げ実績・ブログ
2016.03.12
BBS-RS17インチ/軽四用17x6.0J-100-4Hリム交換ピッチ加工/オフセット講座
17x7.0J/114.3-5H/OFF+45から軽四用17x6.0J/100-4H/OFF+39にリム幅スライス加工によるカスタマイズRS17インチです。
ほぼ毎日施工しているRSのリム交換やリフレッシュ・リメークですが、今回のブログはピッチ加工からのリム交換とパット面スライスによるオフセット講座がメインテーマですので長分では有りますがより解りやすいように計算数値による案内をしますので興味のある方は最期まで目を通して見てださい。
BBS-RS17インチから軽四用6J-100-4Hピッチ加工カスタムリメーク
青森県のお客様・・・色あせは有りますが腐食も無く程度良好な17x7.0J/114.3-5H/OFF+45から17x6.0J/100-4H/OFF+40の軽四用にカスタマイズリメークをします。
年代モノですので曲り、ガリ傷の無いモノはほぼ有りませんのでしっかり検品して基本中の基本、曲りガリ傷修理から!
塗装の下処理仕込みとしてディスク&メッシュプレートの剥離からブラスト研磨してアクション研磨さらにバレル研磨までします。塗装は下処理が命です。
5H~4Hその逆4H~5Hは穴が交差しますので一ヶ所溶接埋めを要します。
4H~4Hや5H~5Hなど同ホールの場合は対角線上にピッチ加工可能なため溶接埋めが有りませんのでピッチ加工にはより理想的です。
弾丸ナット仕様の5H~4Hの100-4Hピッチ加工、ディスク下駄の高さ18.5㎜から11.8㎜にスライスしてオフセットを+39にします。
弾丸ナット仕様の理想的な4H~4Hの100-4Hピッチ加工、ディスク裏面は下駄逃げ加工とオフセット変更を兼ねたパット面スライス加工!
※4H~4Hの場合溶接埋めは必要有りませんが、ディスクのパッと面をオフセットスライス加工した場合は元穴114.3-4Hは使えません。
再利用する0.5Jのアウトリムは曲り、ガリ傷修理からBBFバフポリッシュノークリアー仕上げで完成です。
※再利用する0.5Jのアウトリムは曲りガリ傷の有無よりポリッシュの腐食の程度こそが重要なポイントです。
6角キャップのバレル3次元研磨からパウダークリアー
社外の5.0Jインナーリムは研磨し直しして当社定番となったパウダーグロスブラック
錆びたピアスボルトの再クローム
錆びたナットはブラスト研磨化成処理してパウダーシルバー※ナットも再クローム出来ない事は有りませんがコストが掛かりますので錆び止め防止という事でコストのかからないパウダーコートでの対処です。
全パーツの完成!
RS軽四用17x6.0J/100-4H/OFF+39の完成です。
裏リムは普段汚れっぱなしでメンテ掃除が出来ませんのパウダーコートにより「頑丈肌で密着性が良く塗装が剥げにくい・熱に強いためパットカスが付きにくい・汚れ付着がしにくいため汚れ落ちが良い・黒は汚れが目立たない」などの利点から当社の定番となったインリムカラーはパウダーコートが絶対お勧めです
テカテカに磨きこんだリムと再クロームしたピアスボルトでビジュアルも格段にUP!
■RS17x6.0J/100-4H+39/カスタマイズリメークの詳細■
・アウターリム・・・・・・・0.5Jx4枚/BBFバフポリッシュ(ノークリアー)
・インナーリム・・・・・・・5.0Jx4枚交換/パウダーグロスブラック
・センターディスク・・・・溶剤シルバーメタ
メッシュプレート・・・・・溶剤シルバーメタ
・6角キャップ・・・・・・・・バレル研摩(パウダークリアー)
・ピアスボルト・・・・・・・再クローム
・ナット・・・・・・・・・・・・・パウダーシルバー
・エアーバルブ・・・・・・・洗浄研磨再利用
・エンブレム・・・・・・・・・研磨レンズクリアー
・完全分解に伴うシーリング打ち直し
ここからが本題です。
↓
★・・リムサイズ変更&スライス加工によるオフセット講座・・★
軽四用としてカスタムマイズする第一条件としてローディスクを選ぶ事とハブ径が大きめなモノ出来れば同ホールをベースとして選ぶ事が重要ポイントです。
※RS17インチには4Hは存在しませんので全て5Hになります。
そこでお客様へ提案したベースRSは「17x7.0J/OFF+45」を選択提出して頂きました。
その理由としてより一番浅いアウターリムと一番浅いローディスクが必要だからです。軽四用はインナーの交換は必須条件です。
16、17インチでは今回のディスクの下駄が一番浅いタイプです。これ以下の浅いローディスクは有りません。
しかしいくら浅いローディスクとは言え普通乗用車用の7.0JのRSを6.0Jにしたからと言って現行軽四にそのまま使える訳がありませんのでオフセット変更や車両側の足回りの改造も必要です。
17x7.0J/114.3-5H/OFF+45と軽四用17x6.0J/100-4H/OFF+39のオフセットの計算方法!
・・・ベースRS17x7.0J/114.3-5H/OFF+45のスペック・・・
「アウトリム0.5J+ディスク挟み厚0.5J+インリム6.0J」の7.0J
※ディスクの下駄の高さ18.5㎜
■17x7.0J/114.3-5H/OFF+45のオフセット計算方法■
トータルサイズ7.0J(177.8㎜)中心線177.8÷2=88.9㎜
アウト0.5J(12.7㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+ディスク下駄の高さ(18.5㎜)合計43.9㎜
7.0J(177.8㎜)のセンターは÷2の88.9㎜
88.9㎜の中心部と43.9㎜の誤差がオフセットになりますので
88.9㎜-43.9㎜=45・・・17x7.0J/114-5H/OFF+45
・・・リム交換17x6.0J/100-4H/OFF+40のスペック・・・
「アウトリム0.5J+ディスク挟み厚0.5J+インリム5.0J」の6.0J
※ディスクの下駄の高さ18.5㎜から6.7㎜スライスして11.8㎜
■17x6.0J/100-4H/OFF+39のオフセット計算方法■
トータルサイズ6.0J(152.4㎜)中心線/152.4÷2=76.2㎜
アウト0.5J(12.7㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+ディスク下駄の高さ(11.8㎜)の合計37.2㎜
6.0J(152.4㎜)のセンターは÷2の76.2㎜
76.2㎜の中心部と36.9㎜の誤差がオフセットになりますので
76.2㎜-37.2㎜=39・・・17x6.0J/100-4H/OFF+39
※1):1ミリ前後の誤差は出ますが、15x6.0J/100-4H/OFF+38のRS189とほぼ同じサイズ、オフセットになります。
※2):スライス数値はディスクの肉厚や構造にもよりますが3~7ミリ程度が限界値です。
勘違いが多いRS15インチ/「RS189&045/15x6.0J+38」と「RS033/15x6.5J+34」の違いに付いて
RS15インチで100-4Hピッチの「RS189&045/15x6.0J+38」と「RS033/15x6.5J+34」のディスク高さが違う2種類を例に紹介します。
※RSの15インチ100-4Hピッチでも本来乗用車用のホイールですので、軽四用では有りません。
RS189&045/15x6.0J+38は国産のBBSで当時のシビック、カローラなどFF乗用車用
RS033/15x6.5J+34は当時の西ドイツ製でBMW、ゴルフⅠ・ⅡなどFF&FR乗用車用
RS189&045/15x6.0J+38のスペック※ディスク下駄の高さ(12.8㎜)
「アウト0.5J(12.7㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+インリム5.0J(127㎜)」合計6.0J(152.4㎜)
ディスク下駄の高さ(12.8㎜)でオフセットが6J+38になります。
RS033/15x6.5J+34のスペック※ディスク下駄の高さ(23.15㎜)
「アウト0.5J(12.7㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+インリム5.5J(139.7㎜)」合計6.5J(165.1㎜)
ディスク下駄の高さ(23.15㎜)でオフセットが6.5J+34になります。
RS189&045のディスク下駄の高さ(12.8㎜)とRS033のディスク下駄の高さ(23.15㎜)は約11㎜背の高いハイディスクになります。
左RS189&045で右RS033のディスク下駄の高さの違い!
※現行のノーマル軽四にRS189を装着してもリムが若干はみ出ますがRS033を装着すればリムがはみ出る以前の問題でディスク自体がフェンダーからはみ出ます。
RS033/15x6.5J+34のインリム5.5Jから5.0Jに交換してRS198と同じ6.0Jにしてもディスクが約11㎜高い分38から11を引けば27㎜になりますのでですのRS033は6.0Jにすれば約+27になります。
※ディスクの背が高い方がOFFがマイナス側になります。
RS189&045/15x6.0J+38 ※4㎜スライスして+42
RS033/15x6.0J+27 ※4㎜スライスして+31
※60度テーパーからM12ストレート穴の長さが8ミリ前後ですので肉厚確保の観点から4㎜位までがスライスの限界値です。
【例】・・15x6.0J+38のアウトリム0.5Jから1.0Jに交換した場合/トータルサイズ6.5J=165.1÷2=85.22
アウト1.0J(25.4㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+ディスク下駄の高さ(12.8㎜)合計50.9㎜
85.22-50.9=+34.32
アウトリムを1.0JにUPした15x6.5J+34とアウトリムが0.5Jの15x6.5J+34はディスク下駄が厚い(23.15㎜)その分アウトリムが0.5J細くなる訳です。
結果RS033/15x6.5J+34は軽四用には厳しいです。
※ディスクの下駄厚みこそが一番重要です。
■ディスク下駄の高さの計測方法■
ホイールにオフセット数値が表記されている場合はディスクの挟み厚0.5Jは共通サイズでホイール本体幅(JJ)・アウトリムの幅(JJ)・インリムの幅(JJ)を計測すれば算出出来ます。
ディスク下駄の高さが計測出来ればディスクがホイールの基準になりますのでアウト&インリムサイズを換えても下記の計算式でオフセット数値が出ます。
【例】・・RS198/15x6.0J+38の場合/ホイール本体サイズ6.0J(152.4㎜)中心線/152.4÷2=76.2㎜
アウト0.5J(12.7㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+オフセット+38㎜=63.4㎜
76.2-63.4=12.8
ディスクの下駄の高さの答え12.8㎜
※ホイールにオフセット数値が表記されている場合はディスクの挟み厚0.5Jは共通サイズでホイール本体幅(JJ)・アウトリムの幅(JJ)・インリムの幅(JJ)を計測する事から始まります。
■リム交換によるオフセット計算方法■
【例】・・「RS137/114.3-5H/OFF+45」と「RS243/114.3-4H/OFF+33」を軽四用の16x6.5J+45にする場合
「RS137/114.3-5H/OFF+45」は「アウト0.5J+ディスク挟み厚0.5J+イン6.0J」トータルサイズ7.0Jで6.5Jにする場合はインリムを6.0Jから5.5Jと交換して6.5Jになります。
※インリムをさらに5.0Jと交換すれば16x6.0Jになります。
「RS243/114.3-4H/OFF+33」は「アウト1.0J+ディスク挟み厚0.5J+イン5.5J」トータルサイズ7.0Jで6.5Jにする場合アウトリム1.0Jから0.5Jと交換して6.5Jになります。
※インリムをさらに5.0Jと交換すれば16x6.0Jになります。
●アウトリム又はインリムを交換して6.5Jにした場合
6.5J/165.1÷2=82.55
「アウト0.5J(12.7㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+ディスク下駄の高さ(17.8㎜)」合計43.2㎜
82.55-43.2㎜=39.35
6.5J+40
約+40㎜から6㎜スライスして
40㎜+6㎜=16x6.5J+45 になります。
●インリム5.0Jと交換して6.0Jにした場合
6.0J/152.4÷2=76.2
「アウト0.5J(12.7㎜)+ディスクの重ね厚0.5J(12.7㎜)+ディスク下駄の高さ(17.8㎜)」合計43.2㎜
76.2-43.2=33
6.0J+33
約+33から7㎜スライスして
33㎜+7㎜=16x6.0J+40 になります。
※16&17インチは7.0Jからの設定で16インチの純正インリムは5.5Jまで17インチのインリム6.0Jまでのため5.0J以下のサイズは社外インリムの交換が必要です。※社外インリム5.0J/1枚/36.000円~
以上です。
オフセット講座ご理解頂けたでしょうか?
リム交換などする場合はディスクとの相対関係などよく理解してきださい。不明な点はお気軽にお問い合わせください。
リム交換、再塗装、磨きによるカスタムリメークは肝心要の曲り、ガリ傷修理が出来てからの話しです。
4本フルリフレッシュ・リメークに限り送料往復無料キャンペーン中!
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会社メール nishi@243ok.co.jp の方へお願いいたします。
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電話番号 0995-65-7225
(有)オートサービス西
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コメント
9J-17 +−0 付近 と 10J-17 +−0〜5付近が希望です。13 クラウン V8に装着する予定です。
よろしくお願いします。
- 2020.12.10 18:57
- 佐藤 英