仕上げ実績・ブログ - リム曲り修正
2011.11.01
メーカー不明1Psリム曲りによる割れつぶれ修理
1Psホイールの大きな曲り修理の紹介です。
ブログでは4本リフレッシュ・リメークの方がメインとなりがちですが、修理受注は4本リフレッシュ・リメークより1本、2本と言った単品修理の方が多くなります。
本業はホイール修理屋さんですのでいつも4本の磨きや塗装ばかりを請けてやっている訳ではありません。
単品の修理がキチント出来ないと4本リフレッシュ・リメークにもつながりませんので、今回はありがちな曲りで簡単そうに見えますが、場所的に困難でややこしい修理の紹介です。
リム曲りによる根元クッラクから、リムつぶれの修理依頼です。
量販店で売られてるメーカー不明の廉価モノのホイールのようですが、廉価モノも高級品も修理の手間は変わりません。構造、デザインと最終表面処理で納期とお値段が決まります。
強引にプレス修理してしまえば、既に入っているクッラクが大きく口を開けてしまいますので、曲り修理プレスはほどほどに戻します。 ここが割れたホイールへの修理のポイントです。
こんな曲り修理に比べればガリ傷修理など盛って研磨するだけですので簡単な事です。それすらやらず削り込みやパテ埋めした粗悪な修理品を良く見かけます。
プレスで大まかに戻し、肉盛り溶接で足して作っていきます。
割れや曲りの箇所が工具や研磨機の入りにくい箇所のため全てハンド研磨作成です。
スポーク股グラ部の割れ修理の研磨やリムに細い3ミリほどのラインもあるためそれも手作業で形を造ります。
場所的に大きな工具が入りませんので、超硬バーやペーパー、ヤスリで削って形を整えます。完全に工作の時間です、技の見せ所でもあります。
全て手作業で形を造って塗装が出来る状態です。
パテ形成など全くしていません。
タイヤビート当たり面も完全にしないとエアー漏れを起こします。
適当に削ってよくコーキング隠しをしてある箇所です。
原型修復さえ出来れば後は普段通りの塗装工程です。
プラーマー&サフ塗装後、黒ベースの黒味が強いシルバーメタですのでベースに黒をまず塗装します。
黒ベースへメタの強いシルバーを塗ってクリアー塗装して完成です。
曲って割れていた箇所をハンド形成したリムの部分です。
あまり気にかけないタイヤビート当たり面になるリム裏面ですが、ここが凸凹だとエアー漏れを起こします。デザイン表面の見た目だけを重視して、見えないこの部分を疎かにすればエアー漏れを起こし使用に影響する大切な箇所です。
カラー塗装の修理品は色を覆せばとりあえず綺麗になります。「Before&After」だけの写真を見せられてもどんな修理をしたのか判りませんよね・・だから一番大切な中作業工程をユーザーさんに知っていただくために細かく公開していきます。
1本でも2本でも本数に関係有りませんので何でもご相談ください。
1本の酷いモノでも完全に直せなければ4本リフレッシュ・リメークなどしても意味がありません。
色塗って、磨くだけならどこでもできます。
基本土台となるホイール修正が出来てこそ4本リフレッシュ・リメークへと繋がります。
単品修理は片道当社負担となります。
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2010.12.15
アルマイトリムの曲り、ガリ傷修正
アルマイトメッキ(ブロンズリム・光輝リム)の修正について
クロームやスパッタリングメッキのように他の素材をアルミ上面へ蒸着(貼り付けた)メッキとは違い素材自体を光らした光輝リムや色を付けたブロンズなどが代表的なアルマイトリムです。
1枚型リムとWリム(モノチューブリム)では同じような曲りでも修理方法が大きく変わってきます。
アルマイトブロンズ 1枚型リムの曲り修正
軽くお辞儀した程度の軽い曲りです。
1枚型リムですので、慎重に上手にプレスすれば、オリジナルの肌(アルマイトブロンズ)を損なわず修理できます。
プレスのみの修理完成です。
写真上のようにブロンズ色の縮み波がうっすらと見えますが、プレス修理が旨くできず、ペーパー掛けして似た色で対応したり再ブロンズメッキしないですみました。
いかにオリジナルの肌を残すかが、プレス修理の技です。
※アルマイトブロンズは特殊なメッキ工法ですので、再メッキブロンズとなれば1本/4万以上かかります。 ブロンズ塗装ではありません・・・・
この程度の1枚型リムならプレスのみで直る事が多くありますので、ペンチで引っ張たりハンマーで叩いたり絶対にしないで、そのままお送りください。
アルマイト光輝Wリム(モノチューブリム)の曲り修正
リムはアルマイトでディスクがクロームの溶接ハメ殺しタイプの2Psホイールです。
ピアスボルトはダミー(化粧)ボルトとなっています。
アルマイトのWリム(モノチューブリム)はパイプ状の構造のため1枚型リムのように小さな曲りでもプレスだけでは直りません。
曲りにより、リム外周が押しつぶされ空洞のパイプ式のためリム外周の円が出ません。
Wリム(モノチューブリム)の構造、特性についてこちら
プレス修正後、押しつぶされたリム外周面と裏面ももちろん包み込むように肉盛り溶接にて形成します。
Wリム(モノチューブリム)絶対必要不可欠な工程となります。
これをしないで、ヘ込んだ低い箇所を基準に全体的に研摩する事を削り込み研摩修正といいます。
※裏面リムを溶接せずに凹みをコーキングで厚みを足してある悪質な修理品がこれです。
↓
削り込み修正についてはこちら
足りない箇所は足す!極当たり前の事です。 (パテではありません。)
アルマイトリムの最終仕上げは鏡面研摩仕上げ+ガラスコーティングとなります。
溶接結合の2Psホイールのためリム根元より鏡面研摩ができませんのリム上面の鏡面研摩仕上げとなります。
2Ps溶接ハメ殺しタイプの修正やリフレッシュの難点について
2Psホイールは全てリムとディスクの材質、製法、表面処理がそれぞれ違います。
そのため分解できないホイールは完全な修理や表面処理が出来ないものが多くなってしまいます。
その1・再メッキや再アルマイトは分解して個別にやるためメッキ関連は全て不可となります。
その2・デザイン、構造によりリム鏡面研摩などリム根元より完全フル研摩ができません。
その3・リム交換も当然出来ません。
その4・ディスクへのスーパーミラーバレル研磨も出来ません。
その5・溶接や塗装など現状の届く範囲となり完全な加工が出来ません。
アルマイトメッキリム修正の詳細はこちら
2Psハメ殺しは修理、リフレッシュと加工限界がありますが、完全分解できるものは個別加工が可能なためより綺麗に仕上がり、リム交換もできますのでどうにでもなります。
単品修正品は片道送料当店負担となります。
完全なる修正が出来て4本リフレッシュ・リメークとなります。
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2010.09.29
フニャフニャ曲り修正編!
こんな曲りでもほぼ完璧に修正しています。
私の仕事の基本、土台は曲りや欠け、ガリ傷、割れなどのホイールを直すのが本業です。
見た目だけを綺麗にする仕事をしている訳ではありません。
ブログで「ミラーポリッシュ」や「カラー塗装」などリフレッシュ・リメークをメインに紹介していますが、本来の仕事はホイール修正です。
完全なる原型修復が出来てそれから「磨き」・「塗装」・「メッキ」などリフレッシュ・リメークへとオリジナルのお化粧ができるのです。
花びら状態のフニャフニャ曲りの修正
「本当かよ!」って思う方もいらっしゃるでしょうが、こんな感じで原型修復はほぼ完璧です。
約12箇所曲りですが、柔らかい素材のためプレスのみの修正で、溶接による肉盛り形成は今回していません。
プレス修正後リム下処理研磨!
メインのマットブラック塗装前のプライマーからサフ塗装!
マットブラック塗装して完成です。
1枚型合金プレス、アルマイトリム曲り修正
柔らかい合金プレス1枚型リムは大げさに「グニャ」と曲ります。 適当にプレスしてリム研磨すれば簡単な修正ですが、アルマイトリムの曲り修正のポイントは塗装品でありませんのでなるべくオリジナルのアルマイトを失わない事が重要です。
上手にプレス出しして外周(フランジ部)のみで収めることができたのでリム全体のアルマイトの質感は損なわず残してあります。これこそ自慢のプレス技術です。
曲り修正に比べれば欠けやガリ傷修正など私に言わせると取るに足らない簡単な修理です。
1本修正ついでに4本イメージチェンジなども是非ご検討ください。
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