仕上げ実績・ブログ
2011.04.10
ゴルフ純正BBS14インチの曲り修正からのリフレッシュ
新潟県からのご依頼、ゴルフ純正BBS14インチの曲り修正からリフレッシュです。
年代モノですのでそれなりに自然劣化したレベルのホイールのつもりでしたが・・・・
普段の作業よりかなり遠周りしてしまい納期が倍以上かかりました。
その訳は
↓
1本だけ怪しげなホイールがあります。
3本は中古によくある手付かずの普通の曲りで、1枚型リムは簡単に治せますが・・・・・
波打った凸凹状の修復暦有りを1本発見!
一瞬でやりがいが半減します。
裏面のタイヤビート辺り面も当然凸凹、溶接跡も巣穴だらけ・・・
凸凹面からさらにリム削り込みで薄く仕上がったアウターリム
とりあえず、波打った凸凹面をプレス修正したら、ピンホールだらけの溶接のためリムがパリパリ割れてきました。
うんざり、ガッカリです。(涙)
正直、このホイールをやる気が益々伏せてきました。
気分が乗りませんので今日はここでお終いです。
他のお客様の仕事をするためこのホイールはしばらく放置・・・・・
数日後、気分も改めいよいよ手直し作業の再開
リム表、裏溶接のやり直しで波打った程度のリムでも大掛かりな工事となってしまいました。
元が薄いリムに仕上がっているため、修正箇所だけ厚くなれば、不均等で不恰好なリムになってしまいます。
そのため不本意ではありますが、研磨形成もそれに近づける形状となります。
手ごわい1本が無事終わり、塗装剥離して、ようやくカラー塗装への下処理となり 先が見えてきました。
※注)塗装してしまえばどんな修理をしたのか判らなくなりますから余計に怖い事ですよね。
オーダーのゴールド塗装してクリアー塗ってカラー塗装はここで一旦終了!
リム/ディスク丸塗り仕上げならここで完成、納品となりますが、ここからさらにリムポリッシュ研磨の始まりです。
アウターリム部へのBBFポリッシュ鏡面仕上げです。
塗装を剥ぎながらひたすら研磨・・ (汗)
80番・120番・240番の荒研磨して、
それから仕上げ研磨の油研磨が240番・320番・400番・600番・800番・1200番・1500番・2000番とペーパー目を細かくして行き、顔も手も油まみれになりながら長い研磨の末に鏡面ポリッシュとなります。
「ダイヤモンドカット」や「スーパーミラーバレル鏡面研磨」は専用機械が研磨してくれますが、「BBFポリッシュ鏡面研磨」は荒から仕上げまで職人の手による完全手作業の研磨作業なのです。
気の長い、根気強い人でないと続きません。
※スーパーミラーバレル鏡面研磨はBBFハンド研磨(800番)まで研磨して、さらにバレル研磨機の水槽に漬けてセラミックで研磨します。
スーパーミラーバレル研磨の詳細はこちら
※ダイヤモンドカットは磨き研磨ではなく切削式ポリッシュとなります。
ダイヤモンドカットポリッシュの詳細はこちら
手直し修理箇所はご覧の通りになりした。
※リム厚の復元は今回はしていません。
きちんと溶接して手直し修理したからと言って強度確保を保障するものではありません。
何回も同じ箇所を修理すれば当然強度が低下してしまいます。
やらないよりはマシのレベルです。
ヤフオフや中古購入は当たり外れがあります。
変に磨きこんだ不自然なリムやリム裏にコーキングが塗られたモノ、またクラック修理の溶接団子が残してあるモノなどユーザー側も見る目を養ってください。
コーキング隠し、クラック修理溶接団子に付いてはこちら
リムポリッシュ面のオンクリアー・ノークリアーの特性についてはこちら
粗悪な修復暦のあるモノは現状のままでの磨きや塗装となる場合もございます。
またBBS-RSのようにリム交換できるモノはリム交換いたします。
欠けやガリ傷修正などカワイイ修理です。
修正に絶対の自信があるからこそ作業の証として修正作業(肉盛り・研磨・下地等)の写真を商品と添えてお客様へ提出しています。
表面の仕上がりだけを評価されますが、それより目に見えない土台となる修理、修正を良く観察してください。
削り落としやパテ埋め修理程度ならだれでも出来ます。
(有)オートサービス西のHPはこちら
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- BBS-1Ps/RG・RGR・DTM・RE・RT