仕上げ実績・ブログ
2012.08.31
二輪バイクホイール(アルミ&マグ)のパウダーコート
今回は同時期入庫の「ヤマハR1-Z205CCアルミホイール」と「NSR250CCマグホイール」と他パーツへのパウダーコートの紹介です。
パウダーコートは高温焼付けの樹脂皮膜のためアルミ、マグなど素地への密着性が高く、耐久性、耐食性に優れさらに頑丈肌ですので傷にも強いため剥き出しの二輪用ホイールには一番適したカラー塗装方です。
パウダーコートは高温焼付けによりベアリングのパーツを痛めますのでベアリングは予め取り外す必要があります。
マグはスチールやアルミと違い密着性が極端に悪く、酸化腐食し易いため剥離からパウダー前に特別な前処理が必要となります。
2輪ホイール&パーツへのパウダーコート
その1・・・ヤマハR1-Z205CCアルミホイールへのパウダーゴールド
熊本県のお客様・・少々の傷は有りますが曲りが有りませんので直ぐに剥離工程に入れます。
リム傷を直し塗装剥離からブラスト研摩してベアリングを外し内部へパウダーが入らないようにマスキングしてパウダーコートへの下処理をします。
水分飛ばしの空焚き(120℃・20分)して保管箱で冷めるを待ってパウダーコートの準備をします。
パウダーゴールドの噴射!専用釜で200℃・10分ほど焼いて粉を溶かします。
冷却完成!フロント側
冷却完成!リアー側
アルマイト処理されたブレーキキャリパー
薬品反応にてアルマイトを溶かして傷を直したからブラスト研摩します。
2個1のパーツですので分解して個別にプライマーから前処理をします。
ブレーキフルードの箇所はパウダーがかからないようにマスキングしてパウダーコートを噴射!
マスキングを剥いで2個1パーツ完成!
パウダーコートのベージュカラーです。
ちなみホイールや小物パーツなどへの光輝アルマイトやアルマイトカラーもお受けしています。
その2・・・ホンダNSR250CCマグホイールへのパウダーグロスホワイト
鹿児島県のお客様・・・ややマグの含有量の少ないマグホイールです。マグの純度が高いモノほど塗装へのリスクが高くなります。
剥離ブラストからマグ専用の化成処理してさらにアンダーコートしてパウダーコートを静電蒸着させます。
マグはアルミよりパウダーコート前の処理が2コート増えます。
パウダーホワイト噴射!
マグは剥離したまま放置すると直ぐに腐食が始まりますので剥離したら一気にパウダーコートまで済ませます。そのためマグは作業開始したら付きっ切りとなり他の作業と並行できません。
冷却完成!フロント側
冷却完成!リアー側
※注):アルミに比べればマグはレベリング(平滑化)がやや劣り気泡や発砲が出る可能性が高くなります。そんな場合はビジュアル的な思考からさらに溶剤にてお化粧塗装をします。これは4輪ホイールも同じです。
クロームスチール製のバイクハンドルのパウダーコートグロスブラックです。
マスキングしてパウダーグロスブラック
スチール製は通電性が強くパウダーの密着性も高くなります。
2輪ホイールの再塗装やポリッシュ仕上げ(スーパーポリッシュバレル研磨)など4輪ホイールとほとんど変わりませんが、大きな曲り修理がある場合は歪みが出て修理不可となる事も有ります。
ガリ傷、欠けなどはアルミ・マグ問わず問題なく修理できます。
2輪ホイールも2本セットのリフレッシュ・リメークに限り無料キャンペーン中です。
※曲りのある2輪ホイールは修理不可の可能性が有りますので曲りの有るホイールは対象外です。
お問い合わせやお見積もりは会社メール
nishi@243ok.co.jp の方へお願いいたします。
お電話でもお気軽にお問い合わせください。
0995-65-7225 担当ニシまで
(有)オートサービス西 HPはこちら
2012.08.29
OZフッツーラ18インチ/クラック修理からのリフレッシュ
相変わらず入庫の多いOZフッツーラの修理からのリフレッシュですが、年代物で人気商品のため色んなオーナーと修理屋を渡り歩いているため今回のような結果になってしまう粗悪修理の典型的な例のリフレッシュ紹介です。
このブログを良く読んでホイール修理屋の選択と中古購入の参考にしてください。
お値段重視で安ければ良いモノでは有りません。
OZフッツーラ18インチ/クラック手直し修理からのリフレッシュ
大分県のお客様・・クラック修理の手直しの御依頼ついでにリフレッシュも兼ねた作業となり写真では何て事の無いフッツーラの様ですが4本見事に削り込み修理して有り薄っぺらいリムになってしまっています。
溶接団子跡へまたクラックが入っています。
強度確保の理由らしく溶接団子を残した修理を良く見かけますが、これは何の根拠も無いただの手抜き修理です。こんな修理なら10分前後で終わります。溶接しただけで1.5万円ってこんなに美味しい仕事は有りませんよね。
コの時型に溶接団子痕を削除して開先を大きく取り新に溶接します。
やや粘度の有る溶接棒で表裏包み込みように低温で溶接します。
表、裏研摩形成して一旦タイヤを組んでエアー漏れチェックをして問題なければ
インナーリムのブッラク塗装への前処理に入ります。
削り込んで有るリムはこれ以上薄くならないように下処理のリム研摩は手作業で行い最終の磨き込みをBBFバフポリッシュ機で仕上げます。
センターディスクとディスクプレートは塗装仕上げですので剥離からブラストしてハンド研摩の前処理をします。
溶剤シルバーメタ仕上げですので溶剤の前処理をします。
フッツーラはリフレッシュしたカーボンリングも含めると20パーツとなりそれに加えピアスボルトも160本有りそれら全てリフレッシュしますので手間のかかる作業です。
リムは薄いままでは有りますが合体完成です。
見た目はバッチリですが強度的に難有りです。
インナーリムクラック手直しは強度的には不安が有りますが見た目ほぼ完璧です。
3本はシミ、腐食が有りませんでしたので元通りとなりました。
1本オンクリアー特有の腐食虫食いが酷かったため痕跡がやや残ります。
オンクリアーポリッシュの虫食い現象については こちら
写真左は現在お預かりしているフッツーラのオリジナルのリム肉厚で写真右が今回の削り込みリムです。比べて見れば半分以下になっているのが解ります。
これを参考に中古購入の際は十分注意してください。
※旧式の1枚型リムは元々リムの厚みが均一でなくまちまちでも有ります。
輸送事故発生
↓
商品発送後に運送屋さんがホイールを落とされたらしくリムが曲ったとの連絡が有り、ただでさえ薄いリムですのでちょっとした衝撃でもこんな風にベロット曲ってしまいます。
こうした輸送事故や紛失障害のために当社では発送時保険を掛けて有りますので即日修理して返送いたしました。
基本土台となる確実な修理が出来てこそリフレッシュ・リメークへと繋がります。
4本セットリフレッシュ・リメークに限り今年も送料往復無料キャンペーンを継続中です。
お問い合わせやお見積もりは会社メール
nishi@243ok.co.jp の方へお願いいたします。
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- OZフッツーラ/リフレッシュ・リメーク
2012.08.26
エンケイ15インチとハヤシストリート14インチのバレル研摩(2次元)
エンケイ15インチとハヤシ14インチの1Ps鋳造(Cast)ホイールへのスーパーポリッシュバレル研磨(2次元)ノークリアー仕上げです。
2台とも同じようなポリッシュ加工ですがハヤシはサイド面をブラックにしたやや手の込んだ2次元ポリッシュをしてみました。
同時期入庫で同時期に作業しましたので2台まとめて紹介いたします。
その1・・エンケイ1Ps15インチのスーパーポリッシュバレル研磨(2次元)
群馬県のお客様・・・新品同様で手を付ける所のない程度良好な1Ps鋳造(Cast)ホイール。 先月三栄書房さんの雑誌取材の時のホイールです。
剥離ブラスト研摩からハンド荒研摩!修理の無い商品はいきなり塗装剥離から始められますので作業が順調に進みます。
バレル荒研摩を数回して仕上げ研摩へと入ります。
仕上げ前の中研摩です。まだホール穴付近は白っぽく荒の傷がまだ沢山残っています。これが消えるまで何回もハンド研摩して地道に仕上げて行きます。
バレル研摩仕上げの完成です。
1Psは本体丸ごと研摩ですので、インナーリム、側面部もついでに綺麗になります。
光り難い凹面のホール穴付近も均等に輝き、センターキャップ小物はトレース研摩機からさらにバレル研摩しての2台の研摩機を活用しての研摩です。
リムポリッシュ部もBBFバフポリッシュとはまた違ったバレル独特のアルミの柔らかい輝きとなります。
その2・・ハヤシ14インチのスーパーポリッシュバレル研磨(2次元黒塗装)
鹿児島県のお客様・・・1976年製で36年前のホールです。この頃はクリアーなど塗って有りませんので艶引き白ボケはしていますがオンクリアーされていないためオンクリアー特有の白シミ、虫食い、腐食が出ていません。
オンクリアーの虫食い、腐食発生の原因はこちら
元の旋盤切削ポリッシュではなく磨き込みバレル研摩で復活させるために旋盤ラインを消して荒から中研摩の状態です。
ポリッシュ仕上げの前にスポーク窓部へ黒の塗装をしてクリアーまで一旦塗ってそれからデザイン天面部を磨き込んで行きます。
窓の黒を残しデザイン天面部のバレル仕上げ研摩完了です。
サビサビの座金は特別磨いた訳では有りませんがついでに綺麗になっています。
汚れて痛んでいたリムサイド面もご覧の通り光沢が復帰しました。
36年前のホイールでも腐食、虫食いが無ければバレルでここまで蘇ります。
※注:)ハヤシは古いホイールのため上記エンケイと比べて同じ鋳造でも製法、合金素材の違いで若干の巣穴や腐食痕は多少出現します。
※窓部サイド面塗装は追加料金となります。
鏡面レベルに引き出すために各研摩機の前処理研摩から仕上げの最終兵器は高度なバレルフィニッシュです。
↓
4台の研摩マシーンがあればホイールに限らず大概のモノは磨き加工出来ます。
1・油式リム研摩機
曲りやガリ修理後に面出しの荒研摩からインナーリム研摩や切削油を使って仕上げ研摩まで出来る高速回転式の一般的なリム専用研摩機です。
2・湿式トレース研摩機
バフ専門工場で使っている小物パーツ専用の研摩機です。 バイクのパーツやホイールのキャップはもちろんホイールのセンターディスク天面なども研摩できます。
3・湿式BBFバフポリッシュ研摩機
「1・油式リム研摩機」での仕上げフィニッシュがどこも一般的ですが、これだけではどうしてもペーパーラインが出てしまいまた深リムなどは特に研摩ムラが出るためホイール側を低速回転させてバフ側が高速回転して磨き込む事でリム全面を均一にムラ無く磨き込みが出来る半自動バフ研摩機です。
4・水槽混入湿式バレル研摩機
1~3の研摩機は前処理研摩として利用して小物パーツからディスク部またホイール本体丸ごと研摩できる日本に数台しか無い当店自慢のセラミックと液体コンパウンドで磨く水槽混入湿式バレル研摩機です。
※写真の泡はシャンプーでは有りません、液体コンパウンドの泡です。
※お預かりする商品は基本中古品です。色んなマシーンをいくら揃えても修理が出来ないと無駄な機械になってしまいます。
ノークリアーでは白ミミズ現象は入りませんし少々の傷はユーザー自信で治せる事が最大の利点です。そのためスーパーポリッシュバレル研磨はノークリアーのご希望が多いですが、ノークリアーは素地剥き出し表現のためメンテを怠れば艶落ち白ボケしますので、大切なホイールを定期的に磨いてやる必要があります。 ※ノークリアーのお客様へはメンテ用のコンパウンドを低価でお分けいたします。
白ボケ現象回避や普段のメンテが面倒な方はオンクリアーで表面保護する方法となります。
ミラーポリッシュへのオンクリアーには溶剤系硬質クリアーとパウダーコートクリアーとあります。
※古い鋳造ホイールへのパウダーコートクリアーは不向きです。
素材の特徴、ご予算、ご希望に応じてオンクリアーを選択ください。
オンクリアー&ノークリアーの特性についてはこちら
ノークリアーのメンテナンスについてはこちら
ミラーポリッシュへのパウダーコートクリアーはこちら
一遍磨き込んだミラーポリッシュホイールのガリ傷修理など傷箇所のみを修理して再度バレル研磨機へ投入すれば簡単に直りますので低価格、短納期を実現します。
※オンクリアー仕上げは一旦クリアーを全部剥いでからの再研磨してオンクリアーとなりますので、ノークリアーよりやや納期と料金がかかります。
以前当社でスーパーミラーバレル研磨したお客様へ!曲りやガリ傷をつけてしまっても低価格で完璧な修理をしてまたピカピカに蘇えらせますので少々のダメージは心配いりません。 アフターケアーは安心してお任せください。
4本セットリフレッシュ・リメークに限り今年も送料往復無料キャンペーンを継続中です。
お問い合わせやお見積もりは会社メール
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お電話でもお気軽にお問い合わせください。
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