仕上げ実績・ブログ
2010.12.05
インナーリム・裏リムの割れ、クラック修正について
頻繁に修理依頼が多い、インナー裏リムの割れ修理と他店溶接跡団子の手直しについて!
中古ホイールを買った時や以前修理に出してこんな溶接団子を見かけた方が多いかと思います。
当店へもリフレッシュ・リメークのご依頼でこんなホイールが頻繁に紛れ込んできますが、正直困ってしまいます。
インナーリム割れ修正と溶接団子跡の手直し修正
よく目にする溶接団子を残したままのクラック修理です。
溶接団子は「強度確保のため」や「普段見えない箇所」との理由でらしいですがそれらは強度確保維持に何ら関係するものではありません。・・・これは断言できます。
現に溶接団子部の再クラックが頻繁に起こる原因は溶接団子部分のバランスが悪くなり、負担がかかり同じ箇所付近から割れてしまいます。
そして何よりもこの状態でお納めするのは何とも半端で、不細工です。
溶接だけして完成ならパンク修理レベルで10分もかからない簡単な仕事です。
これも同じ様に前回修理跡の溶接団子横に亀裂が入っています。
エアー漏れ防止に関係ない箇所全面にその場しのぎで「シーリング」をリム全面にべったり塗られています。
溶接団子を完全に切断削除して新たな溶接となります。
素材に完全に溶かし込むため、表・裏包み込むように溶接します。
亀裂箇所だけではなくサイド面も溶接してリムを形成します。
溶接箇所のみを研摩して表・裏リムを作っていきます。
修復暦の「シーリング」を残したままですとタイヤビートとの接触面が凹凸、隙間が出来てかえってエアー漏れの原因となりますので前回の余計な「シーリング」を削除するためリム全体を研摩して完成となります。
これでエアー漏れなど絶対にありません。
溶接団子についてはこちら
溶接団子を研摩せず「シーリング」塗って「ハイ完成」・・これをクラック修理と言えるでしょうか?
またその手直しはお断りする場合やお受けしても手間が数倍かかりますので通常の料金の倍ほどいただきます。
●溶接団子削除のみの削除研磨をお受けしない理由●
※ほとんどの溶接団子跡の周辺がやや低くなり凹んでいるからです。
それは溶接温度が適温でなく、溶かし込むためにむやみに高い電流圧で溶接するとその周辺隣りが余熱で凹んでしまう現象です。結果、溶接団子部のみ研磨削除しても他周辺が凹んでいますので、研磨削除後の仕上りが凸凹になってしまいます。そんな理由で他店の溶接団子削除のみの研磨はいたしません。
裏リム割れと再発について!
普通に使っていて割れないモノは何年経っても割れませんが、普通に使っていも割れるモノはすぐに割れてします。
これらはメーカーにより製法やアルミ合金材質特性上の違いで大きく左右れます。
修理後の再発について!
溶接方法のノウハウと溶接材料の違いで再発はある程度防止できますが、クラックに関して言えば再発しませんとはいい切れません。
一遍割れたモノは強度がやや落ちてしまいますし、元々割れやすい素材も原因となる上、使用条件化でも再クラックの出やすい出にくいがあります。
割れやすい要因のとしてホイールサイズに合わない小さめの引っ張りタイヤ装着や、トーインの狂った八の字型シャコタンなどインナー側へ極端に負荷を掛けたホイールは当然割れやすくなりますし、修理しても再クラックしやすくなります。
割れを直して、きちんと形を整えエアーが漏れないように使えるようになってこそホイール修理屋さんの本来のクラック修理です。
インナー裏リムの曲り、割れなど普段見えない地味な箇所でもきちんと修理できて、完全なるリフレッシュ・リメークへと繋がります。
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