仕上げ実績・ブログ
2011.04.17
二輪バイクのホイールも修正いたしますが、手の施し様の無いモノも有ります。
二輪・バイクのホイールのガリ傷、曲り、欠け、割れ、振れの修理は開業時23年前から地味にやっています。
オーダー数は4輪(乗用車)の5%にも満たない月10本程度ではありますが、「みんカラ」ユーザーも大型バイクを所有している方が多いようですので今後はもっとバイクのホイール修理、リフレッシュもPRしていきます。
二輪ホイールでもガリ傷程度ならアルミ・マグ問わず採るに足りないカワイイ修理ですが、曲り、歪みなどは4輪のホイールに比べて難しく、4輪ホイールがまともに直せないと2輪のホイールはまず治せません。
粗悪な修復暦有りの手直し修理はしたしません。
その1・・二輪ホイールの曲り、歪み修正
よくあるお辞儀したリム曲りです。
この位の曲りならホイール全体の歪みや横振れ現象はほとんど現われません。
リムが割れないように余熱してプレス修理しますので塗装焼けやプレス傷は修理の工程上、一部塗装へのダメージは避けられません。
そのため修理箇所の塗装は一部剥いで研磨してから部分塗装「有り・無し」で納品しています。
アルミ(アルマイト)、スポークワイヤータイプはスポークが細くリベット止めのため、リム曲りの衝撃でワイヤー自体も曲ってしまいホイール全体が大きく横振れを起こします。
ちなみにこれは以前バイク屋さんが曲りをプレスして無理やり押し込んでいるため一部リムが下がった状態で大きく沿っています。
曲り修理は素人さんが手を加えれば直るモノも直らなくなりますので絶対に手を加えずお送りください。
ワイヤー自体が引っ張られるためリムの曲った方のワイヤーは歪んで曲り、反対側のワイヤーは逆に引っ張られてしまいます。
角の立った曲り方をしたリムはプレスしても当然リム外周の円は凸凹となりますので外周復元のため表、裏肉盛り研磨形成は必須となります。
ビールのアルミ缶を手で潰したら角がでます。その角をまん丸くはできませんよね、 それと同じ事です。
アルマイトリムのためアルマイトを一部剥いでの研磨仕上げとなります。
もちろん全面研磨も可能ですが、ワイヤーの付け根が研磨出来ませんので本格的に全面研磨する場合はワイヤーを全部外してリング状にする必要があります。
その2・・外傷ダメージ無しのホイールの歪み・横振れ修正
高額なマグタンホイール(鍛造マグネシューム)1本/25万円するらしいです。
新品同様で曲りや傷はありませんが大きく横振れしています。
検査してみたら赤丸印部のディスクスポークに塗装のヒビ割れ発見!
これはホイール側面からの衝撃でディスクスポークが引っ張られスポークが反って塗装が割れる現象です。
そのためホイール全体の横振れが約2ミリほどあります。
プレス修理する際、マグは粘りがないためスポークが割れないように時間をかけ騙し騙し少しずつプレス修正していきます。
結果横振れの範囲約0.4ミリ以下でディスクスポークも割れずにまた塗装ダメージも無く治りました
その3・・粗悪な修復暦への手直し修正不可について
修理から色塗り替えでご依頼いただいた、マグ鍛JB3です。
小さな曲り修正とガリ傷修正かと思いきや・・・ビックリ修理痕有りでまたガッカリです。
リムの形状がイビツで良く見たら表・裏ヒビ、クラックが見えます。
恐る恐るブラスターで塗装剥いで見たらご覧の通りの信じられない恐ろしい溶接修理痕です。
塗装してしまえばどんな修理をしたのか判らなくなるのはこの事です。
何も知らずに使っていたなんてぞっとしますね。
高額なマグ鍛も台無し!廃棄処分です。
残念ながら手直し修理不能のため当然、塗装、塗り替えはキャンセルとなりました。
こんな修復暦ホイールとたまに遭遇しますが、こちらとしても多大な迷惑を被っています。
その4・・二輪ホイール修正後の塗装・磨きによるリフレッシュ・リメーク
ブラッククリアー再塗装(溶剤系)
粉体パウダー塗装も可能です。(剥離からパウダーまで全て自社加工です。)
ハイパー塗装(ブラックフェイス)再塗装
当店自慢のスーパーミラーポリッシュ研磨(3次元)
手の届く範囲は全てポリッシュしてあります。
面倒で時間のかかるアルミ磨き込み工法のためバイクホイールはデザイン、構造により「可・不可」があります。
メッキ加工(メッキ工場への外注依頼となります。)
二輪ホイールは4輪ホイールより悪条件化のためメッキしたホイールを傷つけやすいですので注意が必要です。
特にリアー側はチェーンの油、汚れ、飛び石がホイールに付きやすくメッキの損傷が出やすくなります。
二輪ホイールは四輪ホイールと違いホイール幅(J)が2~3Jと幅が細いためリム曲りにより反対面のリム面も引っ張られて付いて曲ります。
さらに大きな曲りの場合ディスク面もついて曲るためホイール全体の横振れの現象が現われます。
そのため修理「可・不可」は写真での判断ができませんので現品ダメージを検品後の判断となりまた歪み(横振れ)の大きなモノはトライしてみないとなんともいえない状況のモノも少なくありません。
※2Ps合せホイールや自転車のホイールのようなワイヤーホイールは顕著にその現象が現われます。
塗装膜が厚く、耐久性が良く、さらに高熱に耐えられる粉体パウダー塗装はホイールはもとより、抜き出しのエンジン、ミッションまたフレームなどバイクには一番適した塗装です。
ハーレーダビットソンのフレーム本体そのまま丸ごと入る粉体塗装専用焼付け釜をただいま準備中です。
大型焼付け釜完備によりバイクのフレームはもちろんホイールならサイズにより一気に12本前後同時焼付けが可能となります。
近日本格的に開始いたしますので乞うご期待ください。
スーパーミラーポリッシュ・BBFバフ・ハイパー塗装・ウレタンカラー塗装・粉体パウダー塗装などで磨き、塗装が出来ても、基本・土台となる確実な修理、修正が出来て初めてお化粧となるそれらが生きてきます。
(有)オートサービス西HPはこちら
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- 二輪アルミホイール/修正再塗リフレッシュリメーク